レイ・ブラッドベリ『華氏451度』を読みました。

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この本が書かれたのが1953年と知って驚いた。あまりにも“今”の物語だった。
歴史は繰り返すと言うけれど、国や政治家は内省せずここまで来てしまった。

あらすじ
「華氏451度」この温度で書物の紙は引火し、燃える。
モンターグは昇火士として本を燃やす日々を送っていた。
しかし、とある少女との出会によって、見えないフリをしてきた“違和感”が大きくなっていく⋯

印象に残った言葉がある。

P137
「ミスター・モンターグ、きみの目のまえにいるのは臆病者だ。ずっと昔、わたしは事態が進行してゆくのを目にしていた。しかしなにもいわなかった。

わたしは、誰もそのに耳を傾けようともせん時代に、その気になれば声をあげることもできた無辜の民のひとりだったのに、口を閉ざして、みずから罪人になりさがった。
そしていよいよ 昇火士を使って書物を燃やす組織がつくられたときも、二、三度、文句をいっただけで沈黙してしまった。そのころはまだ、いっしょに苦情をいいたてたり抗議の叫びをあげたりする者もおらなかったのでね。そしていまでは手遅れだ」

事態が悪化したときにはもう手遅れだった。気づいたら取り返しのつかないことになっていた。

今日本では国家情報局やスパイ防止法、憲法改悪、戦争など⋯様々な問題があがっている。それを見なかったことにして、声をあげない選択肢はわたしの中には無い。
好きなものを好きだと言えて、
読みたい本を読めて、観たいものを観る。
誰からも支配されることのない平和な日常が脅かされてるからこそ、今声をあげなくてどうするんだ!という気持ちで日々抗議しています。

つくづく、ディストピア小説を「これ分かるな〜」と言いながら読みたくなかった。でもこの本を読んだからこそ、こうならないためにどうするか?と考えるきっかけにもなった。
いつの時代も腐らず、抗う人がいた。わたしも抗う人になりたい。